七夕コンサート(5)

2012年8月24日(金)静岡市美術館にて。

15人の奏者と、日詰明男さん、夢美路丈旁。

午後5時過ぎたところ。

誰からそこに、舞台に入るかは決められていませんでした。

僕も、決めていませんでしたし。

会場、静岡市美術館エントランスホールに奏者に紛れながら入場。

二宮知子さんと、常設している写真をぼんやり眺め、少し話しをしたあと。

まだ、誰も足を踏み入れていない舞台をぼんやりと眺めた。

午前9時30分、葵タワー1階に建てられた、「フィボナッチ・タワー」をぼんやりと眺めた。

「何をやり遂げるために生まれてきたのか。」

そんなことを目の前の塔は、静かに僕に問いかける。

「あなたの祖国は何処なのか。」

午前 9時35分静岡市美術館に到着。

毎日新聞社支局ビル7Fでは、日詰さんに会場すぐ、舞台にはいっていただいた。

だから、というわけでも無いと思うけれど、もう足はゆっくりだけど、スッと動いていました。

足に意識を任せたつもりはないけれど。

そのことは、踵からふくらはぎへ、膝で少し回って、骨盤へ。

そこで、僅かな時間を持った後、胸の中心へ。

舞台へ。

入ったときと入る前の境界線で、何となく最初に思ったこと。

「いつも、事象は結果的。今が何処なのか、認識するのは、いつも難しい。」

そこからは、他者の時間。

午後5時30分

開演

終演後、荷物をパッキングして、ホテルへ。

ぼんやり、空を見上げた。

月が舟になっていた。

7番目の月。

女性の声。

「ふねができたよ。」

2012年8月24日(金)静岡にて

夢美路丈旁

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