七夕コンサート(3)

ギターの本来的に弦自体が持っている倍音成分を、ちょっと暴れすぎかなというラインまで立ち上げ、それらを手元で、絞り込んだり、開放させたりする。

結局のところ、そんなセッティングに落ち着いたのかなと思います。

僕のギターはもし、他のギタリストが弾いたとしたら、かなり弾きにくい設定かもしれません。

何しろ、クリアな音のまま、歪んでいるか、歪んでいないか、倍音のみ立ち上げ、低音を中音域は、暴れるだけ暴れて、なのに高音域はキツイ位ブーストされています。

が、僕の演奏方法には、このセッティングが必要不可欠だったりします。

僕は、良く演奏する前や、演奏する前夜、手元にあるギターや機材をみて、

「アコースティックな電気楽器」

とか思います。

以下に、ノートとして、今年のセッティングを書き付けておこうと思います。

ギターからのOUTPUTは2つあります。

ブリッジのピエゾピックアップで弦振動を拾い、プリアンプを通して(ここで、高音域と低音域がブーストされます。)

2CHアナログミキサーへ。

マグネットピックアップから、「TUBE SCREAMAR」でブースト。(中音域の粘った音にここで加工してしまいます。)

2CHアナログミキサーへ。

最近では、2つのアウトプットをギターから出力するやり方も随分一般的になりましたが、市販の主に、テクニカルないわゆるフィンガー・ピッカーようのものは、どうも音があからさまにクリアすぎてあまり好きではありません。

そこで、本来ならこういった設定の場合、重低音が出しやすいマグネット・ピックアップを反対に微弱なものを使用に、粘り気のある、TUBE SCREAMERで、立ち上げています。

プリアンプとTUBE SCREAMERで増幅された音は2CHアナログミキサーで、音が少し痩せますが、ここが僕のセッティングではかなり重要だったりします。

ここで、音痩せのない高価な、2CHミキサーに入れて更に強い音にしていまうと、僕の音ではなくなるのです。

一旦、電気信号を、ミキサーの音痩せを利用して、繊細にさせてしまいます。

そこから、ブースター(今回はEPを使いました。)でもう一度、立ち上げ、アンプへ。

アンプは30Wのものが、僕には良いようです。

アンプは、出力するスピーカーである以上に、エレクトリック・ギターのボディだと思っています。そう考える方が、色々なことは、圧倒的にスムーズだと思います。

(文章化すると、何かたいそうな感じですが、機材の現実的な大きさとしては、アンプを除けば、20cm×15cm程度ですから、かなり小さなものです思います。)

さて、出音はどうなるか。

それは、聴いた方の判断に任せたいですが、簡単にいえば、異常なくらい、レンジの広い音になるんですね。

しかも、出音は以外に小さいという。

多くの大切な経験が、実はこのセッティングの奥深くに、脈々と血液のように生きているように感じる今日この頃です。

そんな、セッティングで、「旧暦七夕コンサート」に、望みました。

セッティングに関しては、もっと詳しく書きたいところですが、今日は、この辺で。


静岡に到着、僕が参加して始めてのリハーサル。

その後、日詰さんに送迎していただいて、静岡市川根本町日詰さん宅へ。

翌朝のこと。

随分、ぐっすり眠っていたのだろう。

そう思いながら夢うつつで起床しました。

昨夜、夕食をいただき、珈琲。それから昼食のために稼動している、カマドの中で揺れる火をぼんやり観ていたら、来年の七夕のことを思った。

短い時間で、身体を立ち上げて、カマドと接する時間。

火の体温をたっぷりと感じながら。

竹の棒をゆっくりと扱う時間。

細い竹の重さを身体全体で感じる時間。

竹を扱おうとするのではなく、その持っている細い竹の棒自体にその行き先を聴く様に。

そんな時間がありました。

際限なく続く虫の音。

小さな、音楽プレイヤーで再生される、「ゴールド・ベルグ変奏曲」と「EAZY MONEY」。

http://www.youtube.com/watch?v=0g0hOaiJD04&list=UUqhvCiPTYv5op5Nzybvprtw&index=1&feature=plcp

http://www.youtube.com/watch?v=UTlOtUpaL_U&list=UUqhvCiPTYv5op5Nzybvprtw&index=2&feature=plcp

お時間宜しければ、ご覧くださいませ。

映像は、2012年8月22日(水)静岡市川根本町、日詰明男さん宅にて。

音は、その後、2012年8月24日(金)静岡市美術館「旧暦七夕コンサート」での音源から。

日詰明男さんのサイトで、2012年8月24日(金)静岡市美術館「旧暦七夕コンサート」の全編を聴くことが出来ます。是非ご覧くださいませ。

以下のアドレスから、アクセスできます。

http://www.starcage.org/tanabata/concert.html

夢美路丈旁

take-bow_yumiji

www.sekai.vc

PAT METHENY

「OFFRAMP」

を聴きながら。

ギターシンセに、息使いを感じさせるって凄いですよね。

これ聴くと、つい、FREY FAUSTを思い出します。

大好きなアルバムです。

たけぼう